坂本会計

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2026.5 税制改正

インボイス経過措置、令和8年度改正の内容

1.インボイス制度

インボイス制度は、正確な税率と税額を把握することを目的として令和5年10月1日に導入されました。導入から間もなく丸3年が経過しますが、令和8年度税制改正によりいくつかの見直しがなされることとなりました。今回はこの見直しについて解説いたします。

 

2.2割特例から3割特例に

基準期間(2期前)における課税売上高が1,000万未満であり、インボイス制度が始まる前であれば消費税の納税義務のなかった事業者がインボイス発行事業者となったことにより消費税の納税義務者となった場合、売上代金とともに預かった消費税額のうち2割を消費税の納付税額とするいわゆる「2割特例」という制度が導入されています。この2割特例は令和8年9月30日が属する課税期間をもって終了となります。

令和8年度税制改正により、先述の要件に該当する個人事業者については令和9年、令和10年においては、売上代金とともに預かった消費税額のうち3割を消費税の納付税額とするいわゆる「3割特例」という制度が導入されることとなりました。

なお、この3割特例は法人には適用されません。先述の要件に該当する法人は、令和8年10月1日が属する課税期間以降は本則課税又は簡易課税により消費税の納付税額を計算する必要があります。簡易課税を適用する場合には、事業年度開始前までに所定の届出書を税務署に提出する必要がありますが、直近において2割特例を適用していた事業者については所定の届出書の提出期限を申告期限までとする特例が設けられました。

 

3.非発行事業者との取引

インボイス非発行事業者からの商品購入等の対価として支払った費用については、納付税額を減額する課税仕入れをインボイス制度導入後は認めないというのが原則的な取り扱いです。

ただし、この取り扱いを導入すると影響がかなり大きいことから、令和5年10月から令和8年9月については支払った費用のうち80%、令和8年10月から令和11年9月については50%の控除を認めるという経過措置が設けられています。

令和8年度税制改正によりこの経過措置が見直しとなりました。令和8年10月から令和10年9月までは70%、令和10年10月から令和12年9月までは50%、令和12年10月から令和13年9月までは30%の控除が認められることとなりました。見直し後の経過措置について国税庁のホームページでは7・5・3割控除と表記されています。インボイス制度導入から6年間を経過措置対象期間としていましたがこれを8年間とし、かつ控除割合の減少幅を緩やかにするというのが7・5・3割控除の内容となります。

 

4.毎年のように変わっています

消費税については毎年のように大きな税制改正がなされています。ミスを防止するためには改正内容を的確に把握するとともに、使用する会計ソフト・税務申告ソフトを常に最新のバージョンにしておくことが望ましいです。(三代川)