坂本会計

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2014.5 事業承継

中小企業の株価はどう評価する?

1.株主

どの会社にも株主が存在します。上場企業の場合、株主が所有している株式の価値は明確です。一方、中小企業の場合は明確ではありません。どのようにして価値を計算するのでしょうか?

 

2.3つの評価方法

中小企業の株式の評価方法は、大きく区分すると以下の3つとなります。

①類似業種比準価額方式、②純資産価額方式、③配当還元方式

 

3.類似業種比準価額方式

①定義

評価する会社と事業内容が類似する上場企業の平均株価を用いて計算する方法です。

②対象企業

この方式を用いるのは、年商が20億円以上であったり、従業員が100人以上の会社の株式を評価する場合です。年商20億円以上又は従業員100人以上となると、中小企業の中では事業規模が大きい部類となり、上場企業に準ずる程度の規模の会社と考えられます。そのため、上場企業の株価をベースに評価することとなります。

 

4.純資産価額方式

①定義

評価する会社の資産と負債を相続税評価額に置き換えて計算する方法です。

②対象企業

この方式を用いるのは、年商が20億円未満であったり、従業員が100人未満の会社の株式を評価する場合です。ただし、これらの会社の中でも、年商が6,000万円を超えるような会社の場合は、この純資産価額方式と3で説明した類似業種比準価額方式とを併用して計算します。

 

5.配当還元方式

原則的には、これまでに触れた類似業種比準価額方式と純資産価額方式のいずれか又はその2つの方式を併用して計算することになります。ただし、株主であっても、その会社の株式の数%しか所有しておらず、株式を所有しているメリットは配当のみという方もいます。そのような方の所有している株式は、会社から支払われる配当金額に基づいて計算する配当還元方式で計算します。この配当還元方式で計算した場合の評価額は、類似業種比準価額方式や純資産価額方式よりも低くなることが多いとされています。

 

6.事業承継時に問題となるケースも

中小企業の場合、会社の株式の大部分を創業者が有していることが多いですが、株価が高くなり過ぎて、株式を後継者に上手く移行できないケースが多く見られます。そのような状況を回避するためには、定期的に株価評価を行い、対策を行うことが大事です。弊社では株価評価サービスを行っています。ご興味のある方は、弊社担当者までご相談下さい。