坂本会計

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2026.9 税制改正

飲食料品に係る消費税率引下げ

1.2年間限定

9月15日に飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱が閣議決定されました。今回は閣議決定された内容について解説します。

 

2.実現したいこと

今回閣議決定された内容によって実現したいことは純負担率の改善です。

純負担とは、世帯や個人が支払った税金や社会保険料の負担額から国や自治体から受け取る手当や支援金などを差し引いた実質的な負担額のことです。世帯収入に対して純負担の金額が占める割合のことを純負担率と言います。

日本の中低所得の現役勤労者の純負担率は他の主要国と比べ高くなっています。この純負担率の改善を通じて、所得に応じた手取りが増えるようにし、年収の壁などによる働き控えを緩和し、就労促進を図ろうとしています。

 

3.就業者負担軽減支援金

就業者負担軽減支援金については今回は詳細を記載しませんが、令和9年度から先行導入、令和11年度から本格導入を予定しています。

 

4.飲食料品消費税率の臨時的な引下げ

3で触れた就業者負担軽減支援金が令和11年度に本格導入されるまでのつなぎとして、令和9年4月1日から令和11年3月31日までの2年間、飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げることとなります。

この2年間、適用される消費税率は次の通り となります。

飲食料品=1%

新聞の定期購読=8%

上記以外=10%

 

5.消費税率引下げに伴う措置

基準期間(一般的に2期前)における課税売上高が5,000万円以下の場合に簡易課税制度を選択することができます。いわゆる本則課税により計算した消費税額と簡易課税で計算した消費税額とは一致しないことが多く、事業者は設備投資の計画等を加味した上で、消費税額が少なくなる計算方法を採用しているケースが多くなっています。

飲食料品の消費税率が引下げとなることで、簡易課税よりも本則課税の方が消費税額が少なくなるケースがあります。例えば、食品販売やテイクアウト販売をしている事業者が多額の設備投資をした場合や売上に対する固定費負担率が大きくなった場合です。このような場合には、本則課税を採用することで消費税額が還付される可能性があります。

このような有利不利の変更に対応できるようにするために、簡易課税から本則課税に変更するための手続き期限を後ろ倒しにしたり、2年間は適用し続けなければならないという簡易課税の制限を解除するなどの措置が講じられる見通しです。(三代川)